明治～昭和の洋画家。岐阜県生。東京美術学校洋画科選科を卒業後、約二年間農商務省の調査隊員として樺太各地を写生してまわった。第三回文展で自画像『蝋燭』の入賞により注目される。のち二科会に参加、第二次世界大戦後は二紀会創立に参加するも同会を退会して以降は無所属。油彩のほか水墨画、書も能くし、その単純化された色と形で独自の様式を確立した。晩年は文化勲章や叙勲を辞退し、「画壇の仙人」と称された。昭和52年(1977)歿、97歳。