幕末～明治の南画家。下総古河生。本名は節。通称せい子。別号に石芳・雲錦・静古・星古など。古河藩大番頭の池田繁右衛門政明の四女。蘭学者の鷹見泉石は伯父にあたる。初め古河藩の牧田水石に画を学ぶ。のち関宿藩士奥原源左衛門の養女となって江戸に出、上野摩利支天横丁に住んで「墨吐烟雲楼」と掲げ、明・清の絵を研究。鄭板橋、来舶清人の費晴湖に私淑した。木戸孝允や山内容堂の庇護を得て政界の名士らと交流するなどして活躍し、安田老山と関東南画壇の人気を二分するほどであった。また野口小蘋とともに明治の女流南画家の双璧と称された。大正2年(1913)歿、77歳。