- 作品番号
- 15050
- 作者
- 作品名
- 三月六日付弄弥者様宛消息
- 作品詳細
「貴簡被下難有拝見益御多祥之由珎重不斜奉賀候拙等も不相変候間御安心
被下度候遠方候所毎度痛入候小鯛五枚御恵投難有拝味間御礼申上候つまらぬ箱壱つみよの品々さし上げ申候
当地春来時候も宜敷亜墨利加一条もさゝけ変る事無之相場も矢張高直ニ御座候已後如何可相成候歟花計手柄ニ付萬国可入候委細ハ私筆より御写可申候
右早々御礼方得尊意度猶待不日候頓首
三月六日
弄弥者様 清河八郎
箱壱つ後申し候」[大意]
お手紙頂き有難く拝見しました。益ます御多祥との事、甚だ目出度くお祝い申し上げます。私どもも相変わらずですのでご安心ください。
遠方ながら毎度のことで恐縮しておりますが、小鯛五匹お贈りくださり、有難く賞味させていただき御礼申し上げます。つまらないものですが、箱一つ当世風の品々を差し上げます。
当地は春も到来し時候も良くなりましたが、アメリカは交渉の条件を一つも変えようとはせず、高びしゃなことです。今後どうなることでしょう。華々しい手柄を立てようと、あらゆる国々が我が国に入ろうとしているのです。仔細は私の方で書き写し申し上げるつもりです。
右、早々、御礼方々、お気持ちを伺いたく、近々お会いしたいと思います。頓首。
三月六日
弄弥者様 清河八郎
箱一つ後ほどに紙本 二重箱入 63.5×15.5 68×120cm
- 略歴
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幕末の志士。郷士・齋藤豪寿の子。山形生。幼名は元司、名は正雄・正明、号は楽水等。江戸に遊学、安積艮斎・千葉周作らに文武を学び、私塾を開く。北辰一刀流を修めた。幕府の浪人組を組織しながらも、反して尊攘・倒幕を唱え、後に暗殺される。文久3年(1863)歿、32才。
- 価格(日本円)
- 売約済
- Item number
- 15050
- Artist
- Title
- Letter
- Caption
- ink on paper
- Price(JPY)
- Sold out